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「山本六三展」「阪口笑子展」「井上直久展」へ [展覧会]

今日は、久しぶりに展覧会巡りの日。
先ず、Bunkamura Galleryの「山本六三展ー聖なるエロスー」へ。
「山本六三さんは物故作家だったはず……」と思いつつ会場へ。
大きな作品から版画の小さめの作品までズラリ!!!
画歴を見ると、やはり既に亡くなっています。
にもかかわらず、大作の力作が(個人蔵の非売の作品もありますが)、価格が付いて並べられています。
個人が大切に秘蔵していそうな作風なのですが、元の持ち主から売りに出されている作品も多いのでしょう。
これが「セカンダリー・プライス」です。

私は基本的には、「作品は、個人が気に入って買ってくださり、そのかた一代の美意識の喜びになればそれで良い」と思っています。
でも、アート市場ではそういうわけにも行かず、作品を手放したいと思った時に或る程度の価格が付くのが望ましいようです。

さて、絵の本質とは関係無い話に向かってしまいましたが、見応えのある素晴らしい大作を、これだけまとめて見ることができるのは珍しいことだと思います。
創作意欲をすばらしく掻き立てられました。

そして、表参道ピンポイントギャラリーの「阪口笑子展」へ。
「山本六三展」とは打って変わって明るく鮮やかで健康的な世界。
鮮やかながら、調和がとれた美しい色合いの作品でした。

その後、今日が初日の、池袋東武の「井上直久展」へ。
井上さんの大作が沢山並びます。
井上さんは筆が早いそうで、毎年、東京や大阪などの複数の会場の大きなギャラリースペースを埋めるだけの新作を発表されています。
こちらも、明るくて美しい色彩の、多くの人に好まれる絵です。

こうして展覧会を見て回ると、私の絵は、どんどんイラストの本流から離れていくことを感じます。
どんどん、暗く、内省的になり、時間がかかるばかりの絵になって来るようです。

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コメント 4

海月

こんにちは!

山本六三展行かれたのですね。うらやましいです。
知人の画家が山本氏と面識があり、私がファンなのを知って会わせてくれようとしたのですが、その直後に山本氏が亡くなられてしまいました。
未だに残念です。

私は管理人様の暗くて内省的な作品が大好きです(笑)
by 海月 (2009-03-29 16:05) 

高田美苗

>海月さん
有り難うございます!
私の絵を気に入ってくださる方は稀なようですが、少しでもそういう方がいらっしゃれば励みになります。
表面上は、益々暗くなっていく画風ですが、その内に在るものは決して暗くおどろおどろしいものではなく、深く優しく包み込むような心地よさと未来への希望に繋げていければ……と思っています。

山本六三さんとお会いする機会を逸してしまわれたんですね。
それは、残念でしたね。
折角、作品は残っているのですから、本当はこういう機会に、作品をご覧になれると良いですね。
売れてしまえば誰かの秘蔵になってしまい、また、目にすることが出来なくなってしまいますから。
by 高田美苗 (2009-03-29 17:10) 

Rinely

やはり無理矢理ににでも山本六三さんの展覧会に行くべきだったかしら・・・と後悔気味に。。観られたのが羨ましいです。

イラストは明るくて開放的なものがプラスの気持ちを与えることになるとは限らないと思ってます。
美苗さんの絵の暗い世界は、内的に潜ってホッとさせるような魅力を感じますよ☆

by Rinely (2009-04-01 18:55) 

高田美苗

>Rinelyさん
山本六三展、見逃されたんですね。
それは、とても残念でした。
企画された方のお話でも、あれだけの大作を集めるのは大変だったようです。

私の絵のような暗い表現でも、ホッとしていただけて嬉しいです♪
by 高田美苗 (2009-04-01 20:29) 

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