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加藤龍勇さんの個展とお祝いの会 [展覧会]

加藤龍勇さんの個展の初日。
加藤さんの風貌は“貧乏な禅寺のお坊さん”といった風なのですが、その絵はオシャレで可愛く、しかも凄く上手い!!!
(あ、“貧乏な禅寺のお坊さん”というのは、私にとっては褒め言葉なのです)
上手いけれど、それを鼻にかけたような絵ではなく、ナチュラル。

一足先に会場に来た姉に、「どの絵が好きだった?」と訊くと、私と同じ答え。
加藤さんが好きな絵とは、(よくあるように)異なっています。
私など、そんな時には複雑な心境になりますが、加藤さんはどうなのかな?

製作過程について伺うと、「ラフも下絵は描かずに、直接、本番用の紙に考えながら描いていく」との事。
あんなにきれいな線が、迷い無く描けるというのは驚異です!!!
でも、下絵をトレースしたのでは、絶対に描けないライン。
ミチミチと迷いながら、直しながら描いていく私とは正反対です。

そして、会場を後にして、イラストレーターのかたたちとお祝いのオフ会に。
珍しく、絵や画材について語り合ったりしました。

日本人の絵の買い方は、なんとなく投機的。
「将来“価値”が上がる」事を期待する事が多いように思えます。
それから、(例えば)20000円の原画を買うよりも、5000円の複製画を買ったりするそうです。
その程度の差であれば、原画を買った方が絶対に良いと思うのですが、日本人は、なぜか複製画を好むそうです。
「原画を持つ責任を負いたくない」ということもあるようです。

アメリカ人などは、勿論、投機的に買う人もいますが、「スペースがあいているから、気に入った絵を買う」という事があるそうです。
確かに、住宅事情は日本の比較にならないと思いますが、この一点に限って言えば、アメリカ人の考え方のほうが好きです。

自分の心地よいスペースを作る為に、好きな絵を飾る。
それが、絵を飾る意味の原点のような気がします。

ですから、私は、絵は「消耗品」だと思っています。
例えば、20000円の絵を買う。
その絵を20年間飾るとして、1年間あたり1000円で自分の空間を心地良いものにしてくれたら、それで良いのでは無いかと思うのです。
子孫に財産を残すことなど考えなくても良いのでは無いでしょうか。
勿論、自然に“価値”が出て財産になってくれれば、それも良いかもしれませんが……。


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コメント 6

美亜

私も、みーみゃさんの絵の持ち方に
まったく同感です。
20000円と5000円だったら、原画がいいですよね。

そして、投資なんてとんでもない。
私は、人に見せるより自分がずっと見ていたいので
そういう場所でニタニタしているのが好きです☆
by 美亜 (2007-07-11 15:01) 

高田美苗

>美亜さん
美亜さんのように、ニタニタしながら眺めていただけるのが一番」嬉しいですね!
そうして、いつしかその空間と一体化して、人や家とともに時間を重ねていってくれれば嬉しいです。
by 高田美苗 (2007-07-11 15:41) 

あきら

加藤龍勇さんの個展、いいなあ・・・私も行きたい・・・

私も原画派です。
それの持つ雰囲気や色合い、力はオリジナルでないと感じられないと思うのです。
本気でこれが欲しいと思ったとき、それはその作品を丸ごと自分のものにしたいと思ったときなのだから。
作品は、「生きているもの」を欲しいと思います。
そして、ともに年月を重ねていって欲しいと思います。

うーーん語彙がすくなくてわけわかんないこと言ってたらすみません・・・
by あきら (2007-07-11 22:11) 

高田美苗

あきらさん、こんばんは!

加藤龍勇さんの個展、すごかったです!
まだ、会期が始まったばかりですので、機会がありましたらいらしてみてくださいね。
ギャラリーのURLです。↓
http://galeriemalle.jp/

あきらさんのおっしゃる事、分かる気がします。
by 高田美苗 (2007-07-12 02:59) 

Rinely

そもそも絵を投機的に買うという考えが自分にはありません。。
別に悪いことではないけれど、どうも心のゆとりが感じられないように思えます。
私も大した金額の差がないなら原画派ですね。だって、全然違いますもん!

>、“貧乏な禅寺のお坊さん”というのは、私にとっては褒め言葉なのです)
上手いけれど、それを鼻にかけたような絵ではなく、ナチュラル。

この二つの言葉がとても噛みあっているように思えて、どんな風に素敵な方なのか想像しやすいです♪
by Rinely (2007-07-12 15:13) 

高田美苗

>Rinelyさん
そうですよね〜。
うちには、嬉しいことに、好きな画家さんの原画や版画がいっぱいあります♪
ほとんど、物々交換やいただいたものです。
有り難い事です。

加藤龍勇さんのHPはこちらです。↓
http://www.fuki.sakura.ne.jp/~burabura/
絵を見ることができます。
会期が終われば、HPで絵の販売もあるかもしれません。
by 高田美苗 (2007-07-13 16:08) 

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