新作蔵書票

新作蔵書票が出来ました。
票主は私自身です。
タイトルは「読書の天使」。
先日、ミュゼ浜口陽三でのメゾチント講習会で創り始めたメゾチント蔵書票です。
私としては、去年の「落花生」に次いで2枚目のメゾチント版画になります。
腐蝕時間が必要無い技法ですので、すぐにできるかと思っていましたが、意外に時間がかかってしまいました。

メゾにはメゾの良さがあるものです。
基本的には輪郭線を使用せず、明暗のみで表現する技法ですから、独特の柔らかい雰囲気があります。

反対に、エッチングは、線をキレイに見せたい絵柄に向いています。
それから、腐蝕を利用して深く版を彫り込んでいくので、刷ったときの凹凸が顕著に出ます。
それが、エッチングの大きな魅力の一つだと思います。
なので、それほど深く腐蝕しなくても黒を表せる場合でも、私の場合、わざと深く腐蝕をしたりしています。

さて、これからメッキを工場にお願いします。
20日には、蔵書票を愛するかたがたの集まりがあるので、お土産に少し刷っていきたいと思っています。

夏の２人展で発表した銅版画や油絵のアップが遅れております。
どうぞ、気長にお待ちください。