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表面雁皮紙 [銅版画]

銅版画の刷りを、若い生徒さん達に見て頂く機会ができました。
初心者にも分かりやすく、単純な手順で見せられるように……という事で、普段の「雁皮刷り」が出来ないので困りました。
私の版は、どうやら繊細に出来ているらしく、普通の洋紙に刷っただけではグラデーションが飛んでしまってきれいな仕上がりになりません。

昔は「雁皮漉き合わせ紙」という紙があったのですが、何年か前に製造中止になったので、何か代用になるものは無いかネットで調べ、「表面雁皮紙」というものを見つけました。
これならば、雁皮刷りをせずに、雁皮刷りの効果が得られるようです。
厚みもほどほどですので、一度に枚数を沢山刷らないといけない蔵書票などにも良いかもしれません。

ただ、良いところばかりではありません。
先ず、水に浸しておくと紙の繊維のからまりが弛んで、注意して扱わないと表面が毛羽立ったり剥がれたりしてしまいます。
乾燥するのも、何故かとても時間がかかります。
でも、概ね良い紙ではないかと思います。

同じネットショップで見つけたのが、超薄手の手漉き薄葉雁皮紙。
ネットにアップされている画像でも、明らかに他の「超薄手雁皮紙」とは厚みが違って見えます。
今は、全て機械漉きになってしまったので、この手漉きの雁皮紙は、デッドストックだそうです。
雁皮紙は薄ければ薄い程、細かい調子を拾ってくれるので、グラデーションが美しく刷り上がるのです。
残りがあと66枚……。
1枚が630円します。
買おうか買うまいか、迷う所です。
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かち

愛用のものが製造中止になると困りますよね…
私もほぼ製造されていない画材を使っていますので、
お気持ちは痛いほど分かります。

画面上では同じに見えて、間違いないと購入した物も
(yohooでたまに出品されるんです。)
全然違う!ということが多々ありました。
でも、買って試してみるしか無いんですよね。

…一枚630円…迷いますよね…^^
by かち (2008-11-19 06:34) 

高田美苗

>かちさん
かちさんも、大変そうですね……。
もともと雁皮紙は洋紙と比べて高価なので、機械漉きのものも同じくらいの価格です。でも、大きさが小さいんですよね……。
多分、手漉きのほうが薄くてキレイに刷れると思うのですが、66枚買い占めると41580円!!!ひゃぁ!!!
by 高田美苗 (2008-11-19 15:29) 

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