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或る意味ハイライト(10月27日) [旅行]

この日は、或る意味「ハイライト」の日でした。
公開の曜日や時間が非常に限られているので、なかなか行く機会のある人は少ないと思いますが、蝋細工の解剖模型のある「ラ・スペーコラ博物館」には、是非、行ってみたかったのです。

行ってみれば、日本で思い描いていた「芸術的な蝋細工」ばかりではなく、かなりグロテスクなものもありました。
そして、蝋細工に向かい合うと、蝋細工を作っていた光景が思い浮かべられ、ちょっと胃が苦しくなる思いでした。
ただ、蝋で解剖模型を作るということは、作業をスピーディーに進めることができるので、理にかなった素材なのだと実感しました。
これまでは、或る程度の透明感があり、美しいという意味で、蝋という素材が優れている為に使われたような気がしていましたが、もっと実際的な理由だったんですね。

一番下には、博物館で買った蝋細工の解剖模型の本の画像があります。
苦手なかたは、下のほうはご覧にならないほうが良いかと思います。
とても重い本だったのですが、所蔵の蝋細工が網羅された本なので、頑張って日本に買って帰りました。

日本では、以前、美しい蝋細工だけを集めた写真集が発売されています。

さて、「ラ・スペーコラ」には、解剖模型だけでなく、トスカーナ公の集めた動物、昆虫、海の生き物、鉱物などの素晴らしいコレクションがありました。
昆虫では、スカラベ、ジンメンカメムシの本物を初めて見ました!
海の生き物では、偕老同穴やタコフネなど、私も持っているものもありました。

動物の剥製は、まるで縫いぐるみのように縫った部分があり、昔は接着剤などが良いものが無かったのだと感じられました。
ただ、「流石、イタリア!」と思ったのは、剥製の肉付きがとても巧い!!!
そして、何より、剥製の陳列ケースが木製で、それ自体が時代を感じさせ、とても良い雰囲気だということです。
トスカーナ公が、遥か昔に、珍奇なものを集めた様子が思い描かれます。

鉱物の原石は、とても大きくて美しいものばかり♪
石にパワーがあることを実感してしまうようなコレクションでした。

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その後、ピッティ宮とボーボリ庭園を見ようと、場所を移しました。
「一番高いチケットを買えば、全部見られるだろう」と、よく確かめもせず12エウロのチケットを購入。
ところが、のんびりしようと企てていたボーボリ庭園には、そのチケットでは入れないことが分かりました。
姉と一緒にガッカリしましたが、足も疲れ気味で、それ以上のお金を払ってボーボリ庭園に入る気になれませんでした。
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そんなわけで、ピッティ宮から庭園の一部やドゥオモを撮って終わり。

一度、ホテルに戻って、夕食まで休憩にしました。
姉が休憩をとっている間にも、私はホテルを抜け出して、近所を散策。
前から行きたかった「サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局」に行きました。
ホテルのすぐ近くです。

ここは、映画「ハンニバル」にも登場した薬局です。
「薬局」と言っても、自然治癒や予防医学という思想をもとにしたショップで、ボディーケア、ヘアケア、気付け薬、香水などなどを売っています。
入り口は、それほど大きいお店とも思えませんが、門を入ると、奥の部屋が広々と、贅沢な空間になっています。
一番奥まった部屋には、日本人の店員さんも居たので、「『ハンニバル』に出て来たハンドクリームはありますか?」と尋ねると、「ハンドクリームは架空のもの、レクター教授がクラリスに贈った石けんはあります」と、アーモンドの石けんを出してくれました。
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画像は、商品のカタログです。
立派な厚手の紙に印刷してあります。
日本語だけでなく、数か国語のものがありました。
ただし、値段がどこを探しても書いてありません!!!
欲しいものが決まってから、値段を訊くしか無いシステムです。
2009-10-27-08.jpg
結局、画像の「アーモンドの石けん」を購入しただけでした。
これ、杏仁豆腐の香りなんです(笑)。
目の保養になりました。

ホテルに戻って、姉と合流して夕食へ。
折角、秋の味覚キノコの季節なので、生のポルチーニを料理したものが食べたい……との姉の希望で、いろいろと歩き回りましたが、結局、見つからず、レップブリカ広場の観光客向けっぽいレストランでプレッツォフィッソ(定食)を食べました。
「観光客向け」「定食」ということで、ほとんど期待していなかったのですが、ここのお料理、意外な大ヒット!!!
美味しい、美味しい!!!
大満足でした♪
2009-10-27-09.jpg



蝋細工の解剖模型の本です↓







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姉美

美しい蝋細工だけを集めた写真集<これは持ってます。

作っている時の事を考えると、なまなましくて
全部入りの図録は買えませんでした。

                    。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。
by 姉美 (2009-11-26 13:09) 

ひろろ

フィレンツェにそんなところがあったんですね。
解剖模型に薬局(ここは昔から有名ですね)。
「ハンニバル」また見たくなってきました。w


以前フェラガモの靴の博物館に行きました。
ここも事前の予約が必要で、
でたらめな英語で日本から電話で予約したので当日きちんと入れるかドキドキでした(笑)
いろんな人の木型が展示してあって、
マリリンモンローの足がけっこうちいさいな〜と感じました。
木型というのもかなりリアルにつかっていたひとの体温みたいな物を感じることが出来ますね。



by ひろろ (2009-11-26 18:25) 

高田美苗

>姉美さん
まぁ、ねぇ……;;


>ひろろさん
「ラ・スコーペラ」は、あまり有名じゃないようで、空いてました。

フェラガモの博物館なんてあるんですね〜!
そっちを知りませんでした!!!

昔の人は、結構、小さいですよね〜。
by 高田美苗 (2009-11-26 18:49) 

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